本ページは、以下のような問題意識をお持ちの方をサポートします
|
人材育成とは、「成長する」という結果と、「育てる」という行為の両面から捉えることが大切です。人を育て、成長した状態をつくることこそが育成です。
人は元来、自ら自発的に育つ素養を有しています。その素養を最大限に引き出し、方向づけることが「育てる」という行為の本質です。さらに言えば、個々人が育つことを阻害しないことと、育つ環境をつくることです。組織においては、いかに自発的に育つ環境をつくるのか、という1点だけに焦点を当てることです。一方的な組織事情の押し付けでは、何をやっても人は育ちません。また、「勝手に育つ」は育てるという行為が伴っていないため、育成とは言えません。
人材の成長とは「組織における望ましい状態への変化」を指します。言い換えれば、組織における価値を高めることが成長と言えます。
人材の成長には2つの側面があります。ひとつが「能力の獲得」でもう一つが「能力の活用」です。能力の獲得とは、組織における諸活動を遂行するに当たって必要な能力を身につけることです。一方、能力の活用とは、「身につけた能力を活用して組織における課題に適用すること」です。
能力の獲得と活用の両側面で成長しない限り、組織における人材価値が高まりません。高い能力を保有していても、それを適切に使えなければ意味がないということです。高い能力を身につけ、同時に適切に使えるようになることこそが、人材が成長するということです。
成長に必要な要素は「気づき」「学び」「実践」です。
「気づき」とは、見えないことが見えるようになることです。過去には見えていなかった事象や法則性を見出すことが「気づき」です。気づきとは、経験の意味づけをする行為と言えます。
「学び」とは、次なる未知の場面への「気づき」の適応方法を見出すことです。学びは、気づきを教訓化する行為と言えます。
「実践」とは、「学び」を次なる場面に活用することです。実践は、学びを適用する行為と言えます。 成長には「気づき」「学び」「実践」が欠かせません。
育成の手法は、自己学習か相互学習かという学習方法の軸と、職場内か職場外かという学ぶ場所の軸の2軸で4つの育成手法に分けられます。
自己学習とは単独で学ぶスタイルです。一人で知識を獲得する、内省する行為が自己学習です。相互学習は複数の人が学びあうスタイルです。職場内とは、職場における経験を通じて、あるいは、職場における実践課題をテーマに学習することです。職場外とは、日常の業務を離れて、あるいは日常の業務課題とは切り離して、より普遍的な学びを得ることです。
人材育成においては、4つの育成手法の特徴を踏まえて、適切な手法を組み合わせて行うことが効果的です。