コラム

人材評価の押さえるべき4つの基本

 

本ページは、以下のような問題意識をお持ちの方をサポートします

  • 人材評価の考え方について理解を深めたい
  • 自社の人材評価がうまく機能しない理由を知りたい
  • 人材評価に関する基本的用語について定義を再確認しておきたい

 

(1)人材の価値とは

人材の価値は、組織の発展への貢献度で決まります。

組織とは明確な目的のもとに発足し、目的の実現に向けて諸活動を行います。したがって、人材の価値は、組織の諸活動を進めていくうえで必要な資源をどれだけ提供できるのかによって決まります。

人材が提供する資源とは、能力のことを指します。人材価値は「保有する能力×適合度×発揮度合い」によって規定されます。

適合度とは、組織の諸活動において求められるパフォーマンスの発揮に合致しているかどうかです。組織において必要性が低い能力をいくら豊富に備えていても、人材の価値は高まりません。

また、発揮度合いとは、保有する能力をどの程度組織の諸活動において発揮するかです。いくら組織が求める能力を保有していても、発揮しないことにはやはり人材の価値は高まりません。

組織における人材マネジメントとは、まさにこれらの諸条件を満たすことで、人材価値の総和を高めていく活動と言えます。

人材の価値

(2)能力とは

人材の価値とは、その人材が発揮する能力で決まると言えます。そもそも能力とは何でしょうか?能力とは、「特定の事柄を成すために求められる力(諸要素)」を指します。

私たちは、複数の具体的行為を組み合わせて特定の事柄を成し遂げています。それら具体的な行為そのものと、それを下支えする諸要素の全てが「能力」です。そして、特定の事柄を成し遂げられる可能性を予測するために、能力を測定します。能力を測定するには、能力を構成する要素のいずれかに着目し、その要素について測ります。そのうえで、成果につながる可能性を推測します。つまり、「●●という要素が××だから、この人材は■■という成果をもたらす可能性が高いだろう」という予測を行うことです。

人材価値を測定するには、まずはどのような要素が、組織が求める成果と相関性が高いのかを明確に定義しておくことと、特定の要素を正確に測定することが必要です。

 

(3)評価とは

「評価」という言葉も日常的によく見聞きしますが、人材評価における「評価」には2つの側面があります。一つが「人材の価値を判断して決めること」。もう一つは、「人材の意義・価値を認めること」です。

管理職としてふさわしい人材を決めるに当たっては、前者の意味合いにおける「評価」に焦点を当てることが必要です。対して、人事考課はどちらかと言うと後者の意味合いで行う評価です。「これまでの営業成果を高く評価する」というように、過去から現在までの功績を認めるというのが後者です。

同じ「評価」という言葉でも、人材評価においては2つの側面があることを押さえたうえで、それぞれの意味合いを明確に切り離して捉えることが重要です。

評価とは

(4)客観的とはどういうことか?

「評価」には主観的評価と客観的評価があります。昇進昇格判断においては、評価の妥当性と納得性の担保のために、客観的評価を重視することが多いですが、そもそも客観的とはどういうことでしょうか?

評価が客観的であるためには、3つの条件を満たす必要があります。

  • 観察事実に基づく評価であること
  • 主体(被評価者)の判断から独立した評価であること
  • 第三者が評価すること

1つ目の「観察事実に基づく」とは、評価者の感覚に基づく評価ではなく、誰から見ても明らかな客観的事実をもとに評価することです。

2つ目の「主体(被評価者)の判断から独立した評価」とは、被評価者の願望や判断が介入する余地を排除して評価することです。例えば、多くの性格診断ツールは、被評価者自身が回答した内容に基づく診断であるため、どうしても被評価者の「よく見せたい」「良い評価を得たい」という願望などを排除しきれません。そのような被評価者の願望や判断から独立した評価を行うことが、客観的であるためには必要不可欠です。

3つ目の「第三者が評価する」とは、被評価者本人や被評価者の利害関係者、あるいは評価に当たって先入観が介在する可能性がある者が評価するのではなく、利害関係や先入観がない第三者が評価することが必要だということです。

以上、3つの条件がそろって初めて、その評価は「客観的」あるいは「客観性が高い」と言えます。

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