教育体系の構築

経営・育成・評価をつなぐ
リーダー育成のシステム

教育体系に関する悩みや課題

近年、教育体系構築に関するご相談が増えています。その背景には、各社が人的資本経営に取り組むようになったことがあります。従来の階層別研修のラインナップにとどまらず、戦略に沿った育成方針や人材像を定め、それに基づいて教育体系を構築したいというご要望が多く寄せられています。

そのため、教育体系構築に関する課題は、難易度が上がり、複雑化していると言われることもあります。しかし本質的には、人的資本経営の機運によって教育体系構築の課題が表面化しているに過ぎません。従来から存在する悩みや課題へのアプローチは、実は大きく変わっていないと考えられます。

よくある
悩みや課題

  • 研修を整備しても、求めるリーダーが育たない
  • 教育と評価が連動していない
  • 研修以外の育成は“現場任せ”になっている
  • 人材要件をつくったものの、育成に反映できていない

教育体系のあるべき姿 
~リードクリエイトが考える教育体系の在り方~

多くの企業では、教育体系は階層別研修や選抜研修といったプログラムが個々に設計され、単なる研修のラインナップとして運用されるケースが目立ちます。しかし、この捉え方では、研修を整備しても求めるリーダーが育たない構造的な課題が生じることがあります。

リードクリエイトでは、教育体系を「企業がどのような未来を描き、その未来に必要な人材をどのように育てるのかという経営の意思を示したもの」と捉えています。その前提には、今後の経営戦略に基づくリーダー像や人材要件があります。そして、そこに至るための仕組み(以下のような人材育成の考え方と施策)こそが、教育体系であると考えます。

目的(何のために)

「社員にどうなってほしいか」を考える。起点は人材育成ポリシーであり、組織の変化に合わせて、どのような人材を育成するのか、その方向性が明確になっている。

タイミング(いつ)

「いま必要なものへの対応」と「今後必要となるものへの準備」を分けて考える。管理職教育など、「なってから学ぶ」という積み上げ型の発想ではなく、開発に時間を要する領域ほど、「なる前に学ぶ」という逆算的・先行的な発想になっている。

対象(誰に)

「誰に投資するか」を考える。選定には明確な意思があり、対象者に選んだ意味が伝えられている。また、対象者だけではなく、その上司も巻き込んだ設計になっている。

領域(どのような)

「何を学んでほしいか」を考える。知識・スキル・テクニックなどの専門性に近い領域と、能力・行動・マインドなどの汎用性の高い領域に整理されている。限られた資源と時間の中で、テーマの選定と優先順位が明確になっている。

教育体系構築における3つのポイント

教育体系を構築するにあたっては、以下3点を検討し、組み込んでいくことが必須条件と考えます。

Point 人材像の明確さ

教育体系の成否を決める最も重要な要素は、リーダー像や人材要件の明確さです。人材要件は、教育体系のゴールであり指標でもあります。
要件が曖昧なままでは、「何を育てるべきか」「どのレベルまで育てるべきか」という判断ができず、結果として研修の寄せ集めに陥ります。

Point 成長機会の多様性

教育体系は研修やeラーニングなどの学習コンテンツのみで構成されるものではありません。人の成長は「学習 → 実践 → フィードバック → 再学習」という循環の中で生まれます。
教育体系には、学習機会に加えて、配置やOJT、1on1などの振り返りや自己内省、評価・アセスメントのフィードバックなど、成長につながる様々な要素が組み込まれている必要があります。

Point 育成と評価の連動

研修で伝えられる期待値や学んだ内容が評価や昇格に反映されない「評価と育成の断絶」は、社員の行動変容の意欲を低下させ、教育体系を形骸化させる最大の要因となります。教育体系は、評価で求める行動と育成で目指す行動が一致することで、成長の循環を成立させ、会社が期待するリーダーや人材を育成するインフラとして機能します。

教育体系構築の6ステップ 
~リードクリエイトのアプローチ~

私たちは、教育体系のあるべき姿や3つのポイントを原則として、以下の6ステップでコンサルテーションを実施します。お預かりした各種資料を分析し、関係者へのインタビューを通じて課題や要件を言語化した上で、協働により戦略に沿った教育体系を構築します。

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Step 1

企業のあるべき姿、
重点課題の明確化

お客様の経営環境の変化を踏まえ、ビジョンや戦略に沿って今後取り組むべき課題を定めます。これは、「どこに向かうのか」「どんな人材が必要か」といった教育体系の目的に直結します。重要なのは、この目的が経営戦略と明確に結び付いていることです。

Step 2

人材像(リーダー像)の言語化

推進すべき戦略に基づき、「どのようなリーダー・人材を育てるか」という人材像と人材要件を言語化します。人材要件は、姿勢・能力・知識・経験などの観点で整理することが重要です。この言語化の具体性こそが教育体系の成否を決定します。

Step 3

各階層・役割に
期待される要件の整理

全社の人材像(Step2)に基づき、各階層や役割に期待される具体的な要件を整理します(横の連鎖)。
ここでは、役割の範囲、成果の水準や視界、役割移行時に直面する課題などを明確化し、成長の段階差がわかるように設計します。

Step 4

階層別の現状把握・
育成課題の整理

定義されたあるべき姿(要件)と現状とのギャップを把握し、育成課題を明確にします。
現状把握には、人事考課、多面評価、外部アセスメント、現場ヒアリングなどを活用します。

Step 5

育成テーマ・ターゲットと育成手段の選択

目的達成に向け、育成テーマと手段を構造化します。手段には研修だけでなく、配置、OJT、フィードバック、挑戦の機会など、成長につながる多様な要素を含めます。これらの要素を組み合わせ、段階的に人材像に近づくよう設計すること(縦の連鎖)が重要です。

Step 6

教育の構造化と
制度連動の確認

構築した教育体系が「仕組み」として機能するかを検証します。特に、評価制度、等級制度、昇格制度などの人事諸制度との連動性(人事との連鎖)が整合しているかを確認します。

教育体系構築に関するFAQ

Q.
経営や人事と連動しないと教育体系をつくれますか?
A.

経営戦略と連動しない教育体系を構築することは可能です。ただし、その場合、目指すリーダー像や人材像の定義が曖昧になり、結果として育成テーマもその都度の必要性に左右されやすくなります。

Q.
教育体系構築の成果はどのように設定すればよいですか?
A.

教育体系の構築そのものにKPIを設けるのは困難です。重要なのは、「どのような人材を、いつまでに、どの程度育成するのか」という人材ポートフォリオを設計し、その実現手段として教育体系を位置付けることです。数年後に人材ポートフォリオへどの程度近づいているかが、教育体系の成果を測る基準となります。

Q.
異動や配置を管理できない場合、育成施策はどう設計すればよいですか?
A.

異動や配置の権限を現場が主に保有している場合、人事主導で育成施策を進めるのは困難です。その場合は、育成対象者の課題を明確にし、成長に向けた経験付与案(例:普段より高い成果水準を求める、変化を促す)を提示することから始めるとよいでしょう。

Q.
教育体系をつくった後、研修までサポートしてもらえますか?
A.

可能です。リードクリエイトが支援する教育体系構築は、将来の経営リーダーや会社が期待するマネジャーを育成することが目的です。そこに内包される研修プログラムの設計・提供にも対応しています。

Q.
教育体系の構築にはどのくらい時間や費用がかかりますか?
A.

構築期間は概ね3か月~半年です。主に、人材像の設計、要件およびレベル感の設計、体系図の設計の3段階に分かれます。人材像の設計に時間を要することが多く、ここが固まれば、その後の具体化や言語化はスムーズに進みます。料金はご要望や仕様によって異なりますので、お問い合わせください。