コラム|株式会社リードクリエイト

リーダーの人材要件を考える際に押さえておきたいポイント|コラム|株式会社リードクリエイト

作成者: LEAD CREATE|2024.12.23

VUCAの時代と言われる中、組織の成長を促進するためにリーダーの役割はますます重要になっています。クライアントからリーダー要件に関する相談が増えていることもあり、要件策定に頭を悩ませている方が多いのではないかと推察します。特に、「優れたリーダーとは何か?」という問いに対し、普遍性と独自性を掛け合わせた要件策定が急務となっているのではないでしょうか。

本コラムでは、リーダー要件を検討する際に押さえておきたいポイントについて紹介します。どのようなリーダーが自社に必要なのか、視点や考え方を整理するヒントを提供します。

リーダー要件策定に関する相談が増えている背景

近年、生成AIの急速な技術革新が進む中、企業は新たな競争環境に直面しています。このような状況下、リーダーの役割はこれまで以上に重要視されており、効果的なリーダーシップの発揮が企業の成長に直結することが明らかになっています。

リーダー要件が曖昧な場合、一番の懸念は、適切なリーダーが選ばれない可能性があることです。評価者の個人的なバイアスによって、特定の人材が高く評価されたり、逆に優れた能力を持つ人材が適切に評価されないなど、主観的なプロセスに沿った選定が行われるリスクがあります。

例えば、過去の実績や経験を基に評価される一方で、これから期待されるビジョンを構想したり、チームをまとめるといった能力が軽視されることが多く見られます。これでは、組織全体のパフォーマンスに悪影響を及ぼし、社員のモチベーション低下や組織の一体感の欠如にもつながることが危惧されます。

また、リーダーは組織の成長を促進する力を持っています。優秀なリーダーはチームを奮い立たせるだけでなく、ビジョンを示し、メンバーをその実現に向けて導く役割を担います。さらに、VUCA(変動性、不確実性、複雑性、曖昧性)という言葉が示すように、ビジネス環境は日々変化しており、このような状況下においても継続的に成果を創出できるリーダーが求められます。このため、自社のリーダー要件が継続的な成果創出を実現するに値する内容になっているのかが重要です。組織が持続的に成長していくために、経営層や人事部門が協力してこの要件をしっかりと定める必要があります。

実際に、各社の人事担当者からは、「リーダー要件や求める姿が中計と照らし合わせると合っていない」「要件自体が古いため期待人材をリーダー的ポジションにすることができない」「若手社員からは自社のリーダー人材に共感が出来ない」などの声を聞くこともあります。このように、要件と実態の乖離はさまざまな形で組織上の問題を発生させるリスクがあるため、その解消に向けた動きが活発化されていると推察します。

リーダー要件の策定にあたっての難所

リーダー要件の策定において、クライアントからよく聞く難所を整理してみました。各社どこで悩んでいるのか、自社の状況と照らし合わせてください。

現代のビジネスシーンでは、リーダーシップのスタイルが多様化しており、一つの決められた姿に基づいて議論するのが難しい状況です。企業はこの変化に対応し、自社に最適なリーダー像を明確に定義する必要がありますが、それをどのように自社の要件に落とし込むか、具体的な評価の指標をどう設けるかは、依然として課題が残っています。このような複雑性が、リーダー要件の策定を悩ませています。

難所を乗り越えるためのポイント

様々な難所はあるものの、リーダー要件を明確に定義することは、企業の成長において欠かせないステップです。そこに正解はありませんが、いくつかのポイントを整理してみました。

最後に

ここ1年、リーダー要件に課題意識を持っているという相談がかなり多くなってきています。他方、各社各様の背景や状況があるため、画一的な解決策を示すことは出来ませんが、共通的に言えるのは、新しいことを作るには相応の難所があり、それを乗り越えてこそ新しいものを作れるということです。本コラムの内容も一つの参考例としつつ、各社の実態に合わせた最適なリーダー要件を策定してほしいと願います。その経験とプロセスが自己成長にも繋がっていくと確信します。