コラム|株式会社リードクリエイト

アセスメント再受講結果が飛躍的に向上した人材の特徴 ~アセスメント結果の追跡調査報告|コラム|株式会社リードクリエイト

作成者: LEAD CREATE|2024.08.01

企業の人事担当者の皆様にとって、社員の成長速度やその要因は極めて重要なテーマであると思われます。それでは、人が成長するためには一体どれほどの時間が必要なのでしょうか。また、成長を促進するためにはどのような要素が必要なのでしょうか。

私たちリードクリエイトは、創業以来リーダーの成長を支援する事業を展開してまいりました。その中で、特に注目すべき現象があります。例えば、前年の昇進昇格時のアセスメントプログラムにおいて評価が振るわず、昇進昇格が見送りとなった受講者が、1年後の再受講において飛躍的な成長を遂げるケースです。この背景には何があるのでしょうか。

クライアント企業のご協力をいただき実施した追跡調査の結果、私たちはいくつかの興味深い発見をしました。本コラムでは、その調査結果を基に、社員が成長するために必要な時間と要素について考察してみたいと思います。

能力が定着するために必要な時間とは

「1万時間の法則」をご存じでしょうか。この法則は、ある分野で卓越したスキルを身につけ、一流として成功するためには、1万時間に及ぶ練習や努力、学習が必要だとする主張です。この概念の背景や根拠にはさまざまな説(そもそも根拠はないなど)がありますが、私自身の経験から言えることは、それなりの納得感を持つことができます。人事のプロフェッショナルとしてクライアントに助言できるレベルに達するためには、日々の継続的な学習が欠かせません。仮に、1日3時間の学習を毎日続けたとすると、約10年の歳月が必要となります。この時間の積み重ねが、深い知識と洞察力を培い、クライアントに信頼される専門家となるための基盤を築くのです。

また、リードクリエイトが事業の根幹に据えているリーダーシップやマネジメントに関わるアセスメント(能力評価)の観点では、評価結果の有効期限は「8〜24か月」であるという研究結果があります。これは、人が成長するという前提に基づき、能力が時間とともに変化することを示しています。

​​​​​​​能力開発の考え方に沿うと、人が能力を高めるためには、無意識下にある自身の行動パターンを自覚(意識化)したうえで、意識的かつ意図的に新たな行動習慣を身につけ、無意識で実践できるレベルに定着させることができなければなりません。これらの一連のサイクルを経て、新たに習得した行動がもたらす効果が高まってはじめて能力が高まったという判断ができ、能力領域や個人差があるとしても、8~24か月の期間は必要であるという解釈が成り立ちます。

このように、「人の成長」の一環である「能力の伸長」には一定の時間が必要であることは理解されやすいでしょう。実際、各社が導入している昇進昇格時のアセスメントプログラムにおいて、前年は評価結果が振るわず昇進昇格が見送られた人物が、翌年の同施策において飛躍的な成長を遂げている事例が見られます。その理由や背景を探るべく、対象者本人にインタビューを行った結果について、以下に考察を述べたいと思います。

インタビュー結果と考察①『1年で評価結果が飛躍的に伸びる3つの可能性』

まず、評価結果が1年で飛躍的に変動する背景には、主に3つの要因が考えられます。第一に、私たちリードクリエイトとして極力避けるべきですが、初回の評価が適切でなかった可能性です。第二に、対象者が何らかの理由でその時点で力を発揮できなかった状態にあったこと。そして第三に、対象者が何らかの成長を遂げた結果による変化です。

インタビュー結果と考察②『成長する人が持つ5つの特徴』

リードクリエイトが提供するアセスメントプログラムの特徴と成果

私たちリードクリエイトが提供するアセスメントプログラムは、リーダーという立場をシミュレーション化し、全力で取り組むことで自分自身の現状と向き合わざるを得ないという特徴を持っています。このプロセスを通じて、受講者はリーダーシップの本質に迫ることができます。

リーダーとしての役割を考えると、対峙する状況において、最後の最後で踏ん張る力、あと半歩前進する力が求められます。圧倒的な一部の人を除き、人間の能力に大差はありません。しかし、日々の物事への取り組み姿勢のわずかな差の積み重ねが、リーダーの真価が問われる場面で大きな差として表れるのです。今回の再受講となった方々は、この事実を身をもって証明されました。

また、「アセスメントプログラムにおいて良かったこと、印象的だったことは?」という質問に対し、全員の意見が一致しました。それは、部下との面談を行うシミュレーション、その場面をVTR撮影した映像の振り返り、そしてそれらを踏まえた最後のフィードバック面談です。このプログラムの能力開発側面の最大の特徴は、「自分自身が教材になる」という点に尽きます。自分を知り、自分の可能性に向き合い、より良い自分になりたいという願望は、多くの人が普遍的に抱く欲求であることを再確認できたことは、今回の追跡調査の最大の成果でした。

まとめ

いかがだったでしょうか?今回は、1年間で能力が飛躍的に伸長した人の特徴に焦点を当てて解説しました。

リードクリエイトでは、企業や組織の人事部門の方に向けて、リーダーの選抜と育成に関わるソリューションを提供しています。自社の管理職候補者を強化したい、管理職登用が見送りになった社員をしっかりフォローしていきたい、社員を育てることができる管理職を増やしたい、といった問題意識やお悩みを抱えている方は、お気軽にお問い合わせください。